自殺を減らすために

影響力の武器[第二版]―なぜ、人は動かされるのか

影響力の武器[第二版]―なぜ、人は動かされるのか

この本を読みながらふと思いついた。

社会的証明
人は、集団の中で自分を支持する意見が全くないと、自己の意見の妥当性に疑問を感じ、意見を取り下げてしまうのが普通である。しかし、自分を支持する意見が1つでもあると、状況が一変する。

人は誰しも自分と同じ境遇の人をみつけると安心します。あの人もそうなら・・・とかみんながそう言ってるから・・・とか。
営業の口上の一つにも使ってるところがあります。「皆さん(って誰もいなかったりする)、お求めになられてますよ」って。
日本って心中とか切腹とか大好きじゃないですか。あれは自殺のハードルを下げることに大いに役立ってるはず。例えば、いじめを苦にした自殺が今まで一件も無かったとしたら、いじめられっ子は自殺をするだろうか?今まで誰もやったことがないことをするにはかなりの勇気がいるはずです。でも、実際には自殺をしている人がいるわけですが、そのことが報道されることによって、しかもより詳細にいじめの内容が明らかにされることによって、自分と同じいじめられ方をされていると感じた子はより自殺をし易くなることは請け合いです。
自殺者が3万人もいる!なんとかしなきゃ!!というアプローチは、3万人も自殺するんだから、こんなに辛い自分が自殺するのは当たり前だと思う人を増やしてしまうんじゃないかと。
むろん自殺に至ってしまうような原因を取り除くのは大切ですが、それは自殺をさせないためのものではなく、人を幸せにするためのものであると思ったりする。