ブルータワー

 石田衣良の新作、『ブルータワー』を読んだ。
 脳腫瘍を患った主人公が、その痛みが押し寄せるごとに200年後の未来にトリップしてしまうというSF小説。200年後の世界は高さ2キロもある塔が中心となっている。その中の一つがブルータワーで、9.11の世界貿易センターがモチーフとなっている。
 この人の作品を読むのは2作目だが、書き方にトゲがなくて実に読みやすい。僕としては、特にグッとくる台詞なんかは無かったが、スラスラ読めてハッピーエンドで精神衛生上も実に良い作品だった。